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【2026年上半期】梅毒の感染報告数はどう変わった?都道府県別最新動向
病気について2026年9月4日
【2025年・2026年比較】梅毒の感染報告数はどう変わった?都道府県別の上半期最新動向

2026年上半期の梅毒報告数は、全国で5,892人でした。2025年上半期の7,167人と比べると1,275人、率にして17.8%減少しています。しかし、すべての都道府県で減少したわけではありません。今回は全国と都道府県別のデータから、梅毒の最新動向を分かりやすく解説します。
今回の集計について
感染症発生動向調査の第27週データを「上半期」として比較しています。集計期間は2025年が7月6日まで、2026年が7月5日までで、各年とも7月初旬の数日間を含みます。掲載数値は速報値のため、後日変更される場合があります。
1. 2026年上半期の全国報告数
梅毒は、感染症法における全数把握対象疾患です。医師が届出基準に該当する梅毒と診断した場合、保健所への届出が行われます。
2026年上半期の全国報告数は5,892人で、2025年上半期の7,167人から1,275人減少しました。割合にすると17.8%の減少です。
全国的には前年同期を下回りましたが、約半年間で5,000人を超える症例が報告されています。「前年より減っているから、自分は大丈夫」とは限りません。梅毒は症状がないまま感染していることもあるため、報告数の増減だけで個人の感染リスクを判断することはできません。
2. 都道府県別に見た増減
47都道府県のうち、2026年上半期の報告数が前年同期より増加したのは7県、減少したのは38都道府県、同数だったのは2県でした。
7県(14.9%)
38都道府県(80.9%)
2県(4.3%)
全国では減少していますが、地域によって動向は異なります。宮城県、群馬県、滋賀県、和歌山県、徳島県、佐賀県、熊本県では前年同期を上回りました。
3. 報告数が増えた都道府県
増加数が最も多かったのは佐賀県の25人増で、熊本県の22人増、滋賀県の18人増と続きました。
| 都道府県 | 2025年 | 2026年 | 増加数 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 佐賀県 | 31人 | 56人 | +25人 | +80.6% |
| 熊本県 | 91人 | 113人 | +22人 | +24.2% |
| 滋賀県 | 33人 | 51人 | +18人 | +54.5% |
| 宮城県 | 105人 | 118人 | +13人 | +12.4% |
| 和歌山県 | 16人 | 24人 | +8人 | +50.0% |
増加率では佐賀県が80.6%、滋賀県が54.5%、和歌山県が50.0%となりました。ただし、もともとの報告数が少ない地域では、数人から数十人の増加でも増加率が大きくなります。割合だけでなく、実際の人数もあわせて見ることが大切です。
4. 報告数が減った都道府県
減少数が最も大きかったのは東京都の447人減で、次いで大阪府が223人減となりました。
| 都道府県 | 2025年 | 2026年 | 増減数 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 1,869人 | 1,422人 | -447人 | -23.9% |
| 大阪府 | 881人 | 658人 | -223人 | -25.3% |
| 茨城県 | 157人 | 91人 | -66人 | -42.0% |
| 千葉県 | 223人 | 164人 | -59人 | -26.5% |
| 岡山県 | 141人 | 82人 | -59人 | -41.8% |
東京都と大阪府の減少数を合わせると670人となり、全国の減少数1,275人の約52.5%を占めます。全国の減少には、もともと報告数の多い大都市圏の動向が大きく影響しています。
5. 2026年に報告数が多かった都道府県
2026年上半期に報告数が多かったのは、東京都、大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県の順でした。
報告数上位1~5位
- 東京都 1,422人
- 大阪府 658人
- 愛知県 422人
- 福岡県 354人
- 神奈川県 339人
報告数上位6~10位
- 埼玉県 266人
- 北海道 262人
- 兵庫県 177人
- 千葉県 164人
- 静岡県 151人
前年同期より減少した地域でも、東京都や大阪府などでは依然として多くの症例が報告されています。一方、報告数は人口規模などにも左右されるため、単純に「人数が多い県ほど危険」と判断することはできません。
6. 都道府県別の報告数一覧
2025年と2026年上半期の累積報告数を、都道府県別に比較しました。表は横にスクロールしてご覧いただけます。
| 都道府県 | 2025年 | 2026年 | 増減数 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 297 | 262 | -35 | -11.8% |
| 青森県 | 11 | 10 | -1 | -9.1% |
| 岩手県 | 23 | 14 | -9 | -39.1% |
| 宮城県 | 105 | 118 | +13 | +12.4% |
| 秋田県 | 13 | 12 | -1 | -7.7% |
| 山形県 | 28 | 28 | 0 | 0.0% |
| 福島県 | 71 | 67 | -4 | -5.6% |
| 茨城県 | 157 | 91 | -66 | -42.0% |
| 栃木県 | 85 | 66 | -19 | -22.4% |
| 群馬県 | 76 | 81 | +5 | +6.6% |
| 埼玉県 | 279 | 266 | -13 | -4.7% |
| 千葉県 | 223 | 164 | -59 | -26.5% |
| 東京都 | 1,869 | 1,422 | -447 | -23.9% |
| 神奈川県 | 392 | 339 | -53 | -13.5% |
| 新潟県 | 56 | 52 | -4 | -7.1% |
| 富山県 | 24 | 24 | 0 | 0.0% |
| 石川県 | 37 | 32 | -5 | -13.5% |
| 福井県 | 24 | 16 | -8 | -33.3% |
| 山梨県 | 27 | 12 | -15 | -55.6% |
| 長野県 | 43 | 39 | -4 | -9.3% |
| 岐阜県 | 101 | 73 | -28 | -27.7% |
| 静岡県 | 170 | 151 | -19 | -11.2% |
| 愛知県 | 433 | 422 | -11 | -2.5% |
| 三重県 | 58 | 47 | -11 | -19.0% |
| 滋賀県 | 33 | 51 | +18 | +54.5% |
| 京都府 | 83 | 70 | -13 | -15.7% |
| 大阪府 | 881 | 658 | -223 | -25.3% |
| 兵庫県 | 185 | 177 | -8 | -4.3% |
| 奈良県 | 42 | 36 | -6 | -14.3% |
| 和歌山県 | 16 | 24 | +8 | +50.0% |
| 鳥取県 | 17 | 9 | -8 | -47.1% |
| 島根県 | 16 | 8 | -8 | -50.0% |
| 岡山県 | 141 | 82 | -59 | -41.8% |
| 広島県 | 119 | 87 | -32 | -26.9% |
| 山口県 | 49 | 44 | -5 | -10.2% |
| 徳島県 | 20 | 25 | +5 | +25.0% |
| 香川県 | 49 | 21 | -28 | -57.1% |
| 愛媛県 | 94 | 56 | -38 | -40.4% |
| 高知県 | 21 | 17 | -4 | -19.0% |
| 福岡県 | 400 | 354 | -46 | -11.5% |
| 佐賀県 | 31 | 56 | +25 | +80.6% |
| 長崎県 | 45 | 40 | -5 | -11.1% |
| 熊本県 | 91 | 113 | +22 | +24.2% |
| 大分県 | 44 | 32 | -12 | -27.3% |
| 宮崎県 | 75 | 36 | -39 | -52.0% |
| 鹿児島県 | 53 | 52 | -1 | -1.9% |
| 沖縄県 | 60 | 36 | -24 | -40.0% |
| 全国 | 7,167 | 5,892 | -1,275 | -17.8% |
7. 数字を見るときの注意点
都道府県別の報告数が多いからといって、その地域が単純に「危険」というわけではありません。報告数は、人口規模、年齢構成、検査を受ける人の数、医療機関へのアクセスなど、さまざまな要因の影響を受けます。
反対に、報告数が少ない地域でも、まだ検査や診断につながっていない人がいる可能性があります。今回の数字は、実際に感染している人全員の人数ではなく、医療機関で診断され、届出が行われた症例の数です。
梅毒は、感染しても症状が現れないことがあります。また、しこりや発疹などの症状が一度消えても、自然に治ったとは限りません。地域の報告数にかかわらず、感染が気になる機会があった場合は検査をご検討ください。
8. 梅毒は血液検査で調べられます
梅毒は、主に採血による血液検査で調べます。予防会では、梅毒定性検査としてTP法とRPR法を組み合わせた検査を実施しています。
予防会の梅毒定性検査(TP法・RPR法)
2,100円(税込)
「症状はないけれど心配」「感染していないか確認したい」という方も、予約なしで検査を受けられます。
ただし、感染してから検査で反応が確認できるようになるまでには時間がかかることがあります。感染の可能性がある行為の直後に検査を受けた場合、感染していても陰性となる可能性があります。
検査を受ける適切な時期は、不安のある性行為から2か月後を推奨しています。
9. まとめ
・2026年上半期の梅毒報告数は全国で5,892人
・2025年上半期より1,275人、17.8%減少
・47都道府県のうち7県では前年同期より増加
・東京都、大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県では2026年も報告数が多い
・地域の報告数だけで、個人の感染リスクを判断することはできない
・梅毒は無症状の場合もあるため、気になる機会があれば検査が大切
梅毒は、適切な治療によって治すことができる感染症です。早期発見・早期治療は、自分自身の健康を守るだけでなく、大切なパートナーへの感染を防ぐことにもつながります。
梅毒に関するよくあるご質問
症状がなくても検査したほうがいい?
はい。梅毒は、症状がまったく出ないまま進行することがあります。「ちょっと気になるかも……」と感じたら、症状だけで判断せず検査をご検討ください。ただし、感染直後は正しく判定できない可能性があるため、検査時期については、感染機会から2カ月程度空けてからの検査を推奨しています。
家族にばれないか不安です。
予防会は自由診療のため、保険証は不要です。検査に使用するお名前も本名でなくて構いません。検査結果はWEB上で確認できるなど、プライバシーに配慮した仕組みとなっています。
検査って正確なの?
適切な時期に、定められた手順で検査を行うことで、精度の高い結果が得られます。ただし、感染から間もない時期は、感染していても陰性となる可能性があります。陽性の場合は早めに医療機関を受診し、陰性でも感染の可能性が否定できない場合は、時期をあけた再検査をご検討ください。
パートナーに伝えるのがこわい……
梅毒と診断された場合は、パートナーにも検査や医療機関への受診をすすめることが重要です。「念のため、一緒にチェックしておこう」と声をかける方法もあります。お互いの健康を守るために、一人で抱え込まず、可能な範囲で話し合いましょう。
妊娠や出産に関係あるの?
はい。妊娠中に梅毒へ感染していると、胎盤を通じて胎児へ感染し、流産、死産、早産や先天梅毒につながる可能性があります。妊娠中でも、早期に発見して適切な治療を受けることで胎児への感染リスクを下げられます。妊娠中または妊娠を希望している方で心配がある場合は、早めに医療機関へご相談ください。
梅毒はどうやって検査するの?
梅毒は主に血液検査で調べます。予防会では看護師が採血を行います。採血に慣れたスタッフが対応しますので、採血が苦手な方や不安がある方は事前にスタッフへお申し出ください。
最近、なぜ梅毒の話をよく聞くの?
日本では2010年代以降、梅毒の報告数が増加し、近年も多くの症例が報告されています。そのため、行政や医療機関の注意喚起や報道を目にする機会が増えています。感染拡大の背景にはさまざまな要因が考えられ、一つの原因だけで説明することはできません。梅毒は「昔の病気」ではなく、現在も注意が必要な性感染症です。
自分の県の数字が多かったけど、心配したほうがいい?
数字が多いからといって、単純に「危ない県」というわけではありません。人口や検査を受ける人の数などによって報告数は変わります。逆に、数字が少ない県でも診断されていない感染者がいる可能性があります。地域の数字は梅毒を知るきっかけとして捉え、検査が必要かどうかはご自身の症状や性的接触の状況をもとに判断することが大切です。
※本記事の報告数は、感染症発生動向調査の2025年・2026年第27週データを上半期として集計・比較したものです。
※本記事は梅毒に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の診断に代わるものではありません。症状がある場合や感染の可能性が心配な場合は、医療機関へご相談ください。




